クローン病よ、良い子だから、ね

クローン病になっての心境や環境の変化、治療に関することを書いていきたいと考えてます

クローン病患者の元部下の事

前回のあらすじ

考える事は良い事だが考え過ぎて物事が進まない事もあると言う事を書いた。

 

今回は自分の元部下の事を思い出す事があったのでその事について書きたい。

 

 

元部下って何人かいるんですけどかなり凹んだ経験なので強烈に感じる人もいるかもしれません。

 

自分には近所だけどあまり通らない道があります。

あえて避けている訳では無いのですが用事が無い為に年に1回通るかどうかの道です。

その道のある場所に行くと思い出す事があるんです。

 

約10年位前の話です。

業務で外出して会社に戻る時に会社に事務員から電話がありました。

電話を受けたのがその道のある場所です。

事「○○警察から電話があって、この間辞めた元部下さんの事を聞かれたんです。」

自「なんて?」

事「辞めたのか?とか勤務態度はどうだった?とか怪しいかったのですけど、辞めた事と勤務態度は良かったと答えました。」

自「それで?なんかしたのか?」

事「それは聞けなかったです。ただ、調べたら、その○○警察って無いんです。」

自「分かった、電話してみる」

と言って、元部下に電話したんです。

若い子だったので、やんちゃして警察にお世話になったのかな?と軽く考えていました。

そして電話すると、本人が出ずにお兄さんが出ました。

そして、自殺した事を聞かされました。

会社を辞めて1か月過ぎての出来事でした。

 

急いで元部下の実家に向かいました。

実家にはお母さんとお兄さんがいらっしゃいました。

まず軽く挨拶を済ませ、元部下のご遺体に手を合わせました。

その後、勤務態度などを色々話をさせて貰いました。

 

帰りはかなり凹みました。

色々と思い出されました。

 

自分に責任はあるかどうか?と問われたら法的には無いです。

元部下とは広い意味ではずっと部下ですが、直属かどうかと言うと最初から1年限りの上司部下の関係でした。

自分の業務の一部をその元部下が受け持つと言う形でした。

 

色々教えました。

自分の中ではかなり丁寧に教えました。

同じ質問をされても嫌な顔をせずに教えました。

関係は良好だったと思います。

ただ、他の人とはどうかと言うと上手くいっていなかった。

その為、自分と離れた時を凄く心配していました。

そして、自分と離れる日が近付くに連れて元部下に笑顔が無くなってきました。

 

飯は何度か連れて行ったことはあります。

しかし、最後の方ですかね、「飯より風俗が良い」と言い出したのです。

自分を良い子ぶる訳では風俗って行かないんです。

たぶん、ケチなんでしょうね。

それからは元部下を食事に誘う事は無くなりました。

 

それが辞めると言い出す2か月位前ですかね。

「飯に連れて行ってください」と言ってきたんです。

自分は前回誘った時の記憶が強く残っており「行かない」と断ったんです。

そして自分が外出して帰って来た時に「俺もいつまでも黙っていないですからね」とキレ気味で言ってきたんです。

「どうした?何かあったのか?」と聞いたけどだんまり。

他の人に聞いても心当たりは無いと言います。

その後、元部下は落ち着きを取り戻していたので自分もそのままにしていました。

ただ、元気が無いなとは思っていましたが、「大丈夫か?」と聞くと「大丈夫です」と言うのでその言葉を鵜呑みにしていました。

 

ある月曜日の朝、「辞めます」と言って来ました。

自分と離れた後が心配だったので「そうか」と引き留める事もせずに社長に報告しました。

社長からは引き留める様に言われましたが、引き留める振りをして「意志は固いです。それに残らせても注意力散漫して危険なので辞めさせるべき」と進言してそれが通りました。

 

そして亡くなったと聞いて思い返すと、色々とSOSサインが出ていたんだと思うんです。

それに気付いてあげられなかった。

これは悔しいし凹みました。

 

その元部下の命日がもうすぐなのです。

ずっと悔やまれる事ですね。

なので、今の部下とかの事が気になるのです。

 

そして、先日ですが、あるドラマの話で同じように同僚のSOSに気付いてあげられなくてずっと後悔していると言うシーンがありました。

そのドラマでは会社を辞めて結婚して今は幸せですと言う事だったのでハッピーエンドですけど、自分の場合はバッドエンドですからね。

そのドラマで「大丈夫と言う人の言葉は信じられない。大丈夫と言う人ほど大丈夫じゃない」と言うニュアンスのシーンがありました。

あのシーンはきつかった。

グサッと刺さりました。

そうなんですよね?

だいたいの人は大丈夫か?と聞かれたら大丈夫ですって答えてしまうんですよね?

 

その人の言葉を鵜呑みにしていい場合と注意しないといけない場合があると思います。

その人の言葉を鵜呑みにする時の聞き手の心情は「浅い付き合いにしたい」「面倒な事に巻き込まれたくない」と言う気持ちもどこかで働いているのでは無いでしょうか?

自分を守る為に形式的に話を聞いて周りにアピールしているに過ぎない。

パフォーマンスなんですよね。

 

SOSを出している人は周りにいませんか?

面倒くさがらずに気に止めて救いの手を差し伸べてみてはいかがですか?

その横着が後悔を招くかも知れませんよ?

 

次のテーマとタイトルは未定・・・次回に続く