クローン病患者の後輩が会社を辞める話
前回のあらすじ
丸亀製麺がぶっかけうどんのキャンペーンをしていたのでその事について書いた。
今回は以前、会社の若い世代の子が辞める話を書いたがその続きを書きたい。
今日、社長が工場に来た。
メインはオーバー60歳の社員の雇用についての話をしに来たらしい。
正直な所、自分はクローン病のせいで役職も外れたので会社の方針の会議にも呼ばれなくなったので「らしい」と言う表現になってしまう。
その話が終わって辞める子も呼ばれたらしい。
社長としては若い世代を手放すのは会社の為にならないと慰留した。
しかし、意思は固く辞める事になった。
その後、自分が呼び出された。
自分の進退についての話かと憂鬱な気持ちで会議室へ向かった。
入室すると和やかな雰囲気で拍子抜けした。
自分の病気の症状等の話から辞める子の話になった。
それは仕方無いとしても今後、退職者が出ない様にしなければならないがそれには自分がキーパーソンになると言う。
意味がわからなかったので詳しく聞いてみると、社長がその辞める子と話している中で自分の名前が上がったらしい。
その子が言うには「自分さんが工場長ならずっとついていこうと思った。しかし、今は他工場の工場長が来てあれこれやっている。この他工場の工場長にはついていけないので辞めます。」と言うことを言ったらしい。
嬉しい話である。
自分がやって来た事を肯定して貰えた気がする。
自分は部下一人一人正面から向き合い心から対話をしてきた。
それを面白くない人もいて苦言を直接言ってくる人もいた。
その中の一人が他工場の工場長です。
やっぱり嬉しいですね。
と、同時に「自分が病気にならなければ・・・」と悔しさもある。
元の立場には戻りたいとは思わない。
思わないと言うのは違う。
立場には拘らない。
ただ、また、後輩たちを守る人にならなければと思う。
余談だが、その辞める子に人を付けて引き継ぎを行っている。
どうやらまだ、覚えられないらしい。
それで辞める子の所へ行き、しっかり教え込むようにお願いした。
「自分はお前が可愛いけど、こいつも可愛い。お前がやる気が起きなくなってるのはわかってる。だけど、お前が抜けた後、こいつは比較され悪く言われる事になるだろう。けど、少しでも軽減される様にお前の全てを伝授してやって欲しい。こいつを男にしてやって欲しい。」
と頼んだ。
それと、これは過去に辞めていった人にも言っていることなのだが、次の仕事まで時間的にどれくらいあるのか聞いた。
約1ヶ月あると言うので、時間を無駄にしないで何でも良いから資格をとる様にアドバイスした。
将来的に必要かわからないけど自分への投資はしなくてはならない。
自分はお前が堕落しないかそれだけが心配だと伝えた。
言いたいことは理解してくれた。と思っている。
次の人生、踏み外さずに歩いて行って貰いたい。
自分の整理はまだついていない。
早く現場復帰しなくては。
次のテーマとタイトルは未定・・・次回に続く。