クローン病よ、良い子だから、ね

クローン病になっての心境や環境の変化、治療に関することを書いていきたいと考えてます

クローン病患者が見た弱い人

前回のあらすじ

全国の緊急事態宣言の解除をされる前の土曜日に買い物に行った時の感想を書いた。

 

今回は精神的に弱っている同僚を見た感想を書きたい。

 

自分の会社の現場は受持つ設備を一人で担当する場合と複数人で担当する場合がある。

 

今回のテーマにあげた同僚は最初は複数人で組んで担当する設備から一人で担当する設備へと異動した。

その同僚は仕事への能力も姿勢も誉められた者では無い。

万年野党の様な人物で、いわゆる、めんどくさい人物です。

それでも何故か、自分に対しては友好的な接し方をしてきていたので無下に出来ないので様子を見ながら接してみた。

 

自分は役職も外れた事もあり人事権も無くなっていたので異動の事は知らされていなかった。

 

異動して数日、その同僚から泣きが入っていると聞かされた。

正直なところ、「今まで楽した付けが回ってきた」と思っており慣れれば平気だろうと思っていた。

しかし、事はそんなに簡単な事では無かった様だ。

 

最初、話を聞いた時に軽く面談をした。

同僚の言い分は「一人で担当するとやらなきゃならない事が多くて大変なんだよ」

それはそうだろう。

しかし、その代わり設備としては簡単な分類に入る訳だ。

「最初は不慣れで頼る人もいないから不安もあるだろうけど慣れればこなせるから今は耐えろ」と答えた。

そうしたら「元に戻してくれないかな」と言ってきたので、「それは出来ない。人は減っていくが補充も認められないので耐えて貰うしかない。2週間やってみてそれでも難しかったらもう一度言ってきてくれ」と答えた。

 

だが、3日も持たずに泣きついて来たので担当機を変更した。

何故、応じたかと言うとボロボロ涙を流して来たからだ。

それと、病院に行きたいと言うので許可すると「ちょっと待ってください」と電話をかけ始めたので嫌な予感したら「代わってください」と電話を差し出してきたので受け取ると同僚の母親だった。

「息子に何かあったら責任取ってくれるのか?」と言ってきた。

責任を取りたくないので、変更した。

 

だがだがである、そこも厳しいと言ってきたので仕方無しにシルバーのパートが受持つ軽作業の所に異動させた。

単純作業なので問題ないだろうと思っていた。

だがだがだがである、作業中に話し掛けられると訳がわからなくなり作業が出来なくなると言うのだ。

それは本当に簡単でフックを掛けるだけの作業なのだ。

それすら出来ない状態になってしまった。

 

それが更に本人を追い詰める。

ここでも出来なくなったらもう居場所は無いよな?と言ってくる。

完全に自信喪失している。

診断は適応障害となっている。

 

自分(筆者)を見ると辛いらしい。

「自分さんは無理して会社に来て辞めずにやっている。それなのに比べて出来ないと自分が情けなくなってきて不安になってしまう」と言うのだ。

「お前はまだ身体が動くだろ?ここが正念場だし、お前でもいてくれないと困る」と答えた。

「わかっているけど怖い」と言うのだ。

「お前、ここの人たちは人が良いだろ?みんな仲間だ。みんなを信じろ」と答えた。

「ここの人はいい人ばかりだ」と言う。

「そうだろ?今はみんなを信じるしかない。俺もみんなが敵にしか見えない時があった。でも、そうじゃないんだ」と答えた。

 

次の日は休んだが、その翌日は出勤した。

 

まだまだ長引きそうだ。

 

精神的に弱くなった時はどのようにしたら良いのだろう?

 

自分も一時期弱くなった時があるのでなんとなくわかる様な気がする。

しかし、自分は元々気も強いし、自分でこのままでは精神病になると危惧していたので回避できたのだと思う。

 

想像する気が弱くなった人の気持ちの移り変わりとしてはまず、「俺は何やってもダメだ」→「こんな自分は必要とされていない」→「みんな呆れてる」→「みんな嫌がっている」→「みんな辞めさせたがっている」→「みんな敵だ」となる。

誰も信じられない、自分自身でさえも。

 

ここで、友好的に近付いても心は開かないだろう。

これは虐待されて棄てられた犬猫と同じだ。

いくらこちらが「大丈夫だよ、怖くないよ、味方だよ」と言いながらエサをぶら下げてもまず寄ってこないのと状況は同じ。

自分は見方だと本人が気付かないと状況は変わらない。

 

このような場合、側にいた方が良いのか一人にした方が良いのかもはっきりしない。

 

こちらが心配して声を掛けたとしても、探りを入れられていると感じる。

他人の行動が全て自分を陥れる為の言動にしか見えなくなるのである。

心を閉ざして聞く耳を持たなくなる。

 

どうしたものかと思う。

ゴールは簡単である。

自分は味方だ、とか思わせる必要は全く無い。

本人に自信を持たせれば良い。

それだけなのである。

いや、それしか無いから厄介なのである。

 

経過は追ってまた記事にしたいと思います。

 

 

次のテーマとタイトルは未定・・・次回に続く