クローン病よ、良い子だから、ね

クローン病になっての心境や環境の変化、治療に関することを書いていきたいと考えてます

クローン病患者がうつ病から立ち直ったきっかけ

前回のあらすじ

周りの何気ない話に変に反応してしまったと言う事を書いた。

 

今回は自分がうつ病診断から立ち直った事について書きたい。

 

 

2年位前の話になりますが、うつ病と診断されて精神科に通院した事があります。

精神科医に言われたのは「クローン病患者はうつ病になる人が多い」と言う事でした。

「何でですか?」と聞いたが「因果関係は分からない」と言われました。

 

なぜ、精神科に足を踏み入れたのでしょうか?

その時は精神的にかなりふさぎ込んでしまい、仕事に行くのがとても辛かったのです。

会社のみんなを引っ張って行かなければならない。けど、出来ない。

何故、出来ないか?

トイレに長居する為に定刻までに出勤出来ないんです。

腹痛が辛くて業務中に車で休む時間も多くなってきたのです。

そうすると、「こんな自分に付いて来てくれる人がいないのではないだろうか?」ってなるんです。

そうすると、遅刻して会社に行くのに気まずい気分になり、会社に行くのが怖くなるんです。

誰も責めたりしませんよ。

だけど、勝手に自滅してしまったのです。

 

そんな事を主治医に話しました。

主治医は「何が一番辛いですか?」と聞いてきました。

そして自分は「仕事が辛いのではなく、会社に行くのが辛い。」と答えたら、「一度、専門家に見て貰いましょう」と言う事で精神科を紹介されました。

 

精神科に行くと冒頭の「クローン病患者はうつ病になる人が多い」と言われたのです。

そして、二つの事を言われました。

「良くなりますから」

「会社は辛くてもやめないでください」と。

 

精神科って何するかって何もしないんですよ。

あっ、薬は、眠剤は貰えます。

検査とか治療とかと言う意味で。

 

なので、話したいことが無いと物の3分で診察が終わるんです。

精神的に追い込まれている時って人の話を聞くのも辛いんですよ、なんか偉そうで。

自分が劣っている感じがしてくるんです。

かと言って、慰めて貰いたい訳では無いんです。

慰められれば「自分の事、何も知らないのに何言ってるの?」ってなると思います。

要するに一言で言えば

「誰とも接触したくない」

なんだと思います。

自分はそうだったと思います。

 

眠剤を飲むとおかしくなるんです。

その時、ステロイドも飲んでいたんです。

ステロイドって睡眠障害で一日30分位しか眠れないんです。

そこに眠剤を飲むと、もう、何をしているのか分からなくなるんです。

眠剤で頭は眠いのだけど、ステロイドで身体は起きたい。

頭と身体のバランスが悪くなるんです。

自分の身体が自分の身体に思えなくなるんです。

そうすると、横になっていても身体を動かしたくなるんです。

頭は寝ているのに身体がベッドの上で勝手に跳ねるんです。

まるでポルターガイストに取り付かれたように。

そして、勝手に眠剤は止めました。

 

そうすると「精神科の診察って何なんだろう?」ってなったんです。

そうですよね?

問診もたいしてしない、処方された薬も飲めない。

これは「この先生では治らないな」と思う様になりました。

そうしたら「自分でどうにかしなければ」となるんです。

元々、仕事はどうにかならない事をどうにかする仕事が多かったのでどうにかするのは慣れていたのです。

 

疑問を抱きながら精神科の待合室にいると異常に暗い。

患者さんみんな、目が死んでいる。

中には静かにしていられない人もいる。

自分は病気じゃないと叫んでいる人もいる。

無気力になっている人もいる。

 

そんな患者を冷静に見たんです。見る事が出来たんです。

そうしたら「自分はここにいるべき人間じゃない」と強く思いました。

これがきっかけでしたね。

そして、診察になって、精神科医に「待合室にいる人は自分とは別次元の人間で、自分はここにいてはいけない人間だと気付きましたので、お世話になりましたが、今日で終わりにします」と言って部屋を出ました。

 

多分、自分の症状は軽症だったのだと思います。

だからかも知れませんが、自分で気付けたのが良かったのだと思います。

これが人に言われていたら意固地になってしまっていたかも知れません。

 

もしかしたら精神科医の狙いだったのかも知れません。

でも、自分は自分で治したと思っているんです。

それが自信につながるんですよ。

 

質問されたら答える。

でも、そこをあえて、とぼけてダメだと思わせ、自分で解決するように仕向けるのも大切なのかも知れません。

 

次のテーマとタイトルは未定・・・次回に続く