クローン病患者が聞いたすっぱい葡萄の話
前回のあらすじ
体調不良が続いていると言う事を書いた。
今回は寓話の酸っぱい葡萄という話を聞いたのでその事について書きたい。
これはネットで見たニュースを読んで感じた事です。
先週は気温が上昇して大変でしたね?
連日、熱中症で倒れる人がいて、不幸にも亡くなった方もいらっしゃるとニュースでしていました。
高齢者の人が多かったみたいですね。
これだけテレビでもネットでも「熱中症対策としてエアコンを使いましょう」と呼び掛けているのにかかわらず、使用していない高齢者が多かったみたいですよ。
何故なのでしょうか?
あるお医者さんが診察で質問としてエアコンを聞かなかった理由を聞いてみたらしいのです。
「エアコンが嫌い」と言うのが圧倒的だったみたいです。
「電気代が心配」と言うのも多かったようです。
でも、よくよく話を聞いていると使用しない本当の理由は他にもあったようです。
それは
「エアコンの使い方が分からない」
と言う事でした。
それを聞いた時に、数年前の自分の両親の話を思い出しました。
夏場に両親が遊びに来た時の事です。
当時はまだクローン病では無くて普通に仕事で大汗を掻いた自分は「両親がいるから家に入ったら涼しいんだろうな」と思いながら帰宅しました。
家に入った瞬間ガッカリしました。
家の中が暑さでモワーとしているんです。
何だこれ?と思いながらリビングに行き、「何でエアコンを使っていないの?大汗掻いて帰って来るのだから涼しい方が良いんだけど」とちょっと切れ気味に言いました。
そうしたら母が「そうなの?稼ぎもしない人が電気代を使ったらもったいないと思って」って言うんです。
「明日もこの時間位に帰って来るからエアコンを付けておいてね」と言って、その日は終わりました。
翌日、帰宅するとまた厚い。
「なんでエアコンを付けないの?」と言ったら
「付けているけど涼しくならない。エアコンが壊れているんじゃないの?」と返答が。
えっ?と思い、リモコンを見ると、なんと、「暖房 28℃」となっているじゃないですか。
「これ、暖房だよ」と言うと、
「そうなの?だから涼しくならないんだ?」と言って来ました。
そして、よくよく話を聞いたら「実は昼間も暑くてエアコンを付けたけど余計に暑くなってそれ以降使っていない」との事。
そして、リモコンを見るとスイッチが3つもあるんです。
「冷房・ドライ・暖房」と。
たぶん、製造メーカーとしては起動させた後に細かい設定が不要なように最初から設定を覚えさせる便利機能として3つも用意したのだと思うのです。
確かに自分は便利だと思いました。
しかし、高齢者では機械音痴が多いので、使いこなせなかったようです。
「なんだよ、言えば良いじゃない?」と言うと
「エアコンも使えないと思わるのが恥ずかしかった」と言うのです。
その時に、よく話も聞かないで悪かったなと反省しました。
そして今回のニュースの高齢者です。
自分の両親と同じなんだと思いました。
エアコンも入れられないなんて恥ずかしくて言えなかったのでしょう。
この時に、「酸っぱい葡萄」の話を思い出しました。
内容はご存知の方もいらっしゃると思いますが、簡単に。
キツネが葡萄畑に行ったら、美味しそうな葡萄が実っていました。
キツネは食べたいなと思うのですが、葡萄は高い所にあります。
キツネは頑張ってジャンプしますが届きません。
何度、挑戦しても届きません。
これは無理だなと諦めたキツネは「この葡萄はまだ熟していないから酸っぱいから食べない方が良いんだ」とまずいから葡萄を食べないと
「悪者を葡萄にして自分を正当化」
して立ち去りました。
と言う、話なんです。
キツネは美味しそうな葡萄を食べたいのですが、取れなかったので、「あの葡萄はまずい」と決め付けて諦めたのです。
今回のエアコンの話と同じでは無いでしょうか?
高齢者だって暑いはずです。
エアコンを使いたいはずです。
でも、使い方が分からないのです。
分からないけど、使い方を聞けない、聞く人がいない。
エアコンを悪者にして、自分を正当化するのが自分を守る術になった。
と言う事では無いでしょうか?
体力が乏しい、知力が乏しい、語学力が乏しい等々一部分でも弱者になると人は見栄を張りたくなるのでは無いでしょうかね?
心に余裕が無くなると言うのが正解なのでしょうか?
その部分だけが弱者であって、全てが弱者の人はそうはいませんよ。
たまたまなんです。
余裕があるのなら、余裕が無い人に寄り添う気持ちを持っても良いかもよ。
次のテーマとタイトルは未定・・・次回に続く。