クローン病よ、良い子だから、ね

クローン病になっての心境や環境の変化、治療に関することを書いていきたいと考えてます

クローン病患者がお墓に行った

前回のあらすじ

母の好きな場所を訪れたかったが、監視の目が気になり断念した事を書いた。

 

今回は念願のお墓に行けたのでその事について書きたい。

前回の話しと前後する部分もありますけど流してください。

 

朝早く家を出発し、母のお墓へと向かった。

例年は物凄く混んでいて、渋滞が当たり前だが、今年は流石に新型コロナウイルス感染症の影響で車がかなり少ない。

平日の方が空いているのではないか?と言うくらい空いている。

国道を走っていたが、80㎞をキープ出来なくなったら高速に乗ることをいつも決めている。

今年はいつまでも行けそうな感じだったが、悲しいかなクローン病

一般道はトイレの規制がある。

コンビニが一番借りやすいが、今の世の中、貸してくれない所もある。

次に借りやすいのがパチンコ屋だが、客が少なくてトイレだけ借りるのは目立つ。

スーパーやショッピングモールだと車が停めづらく、トイレまでが遠い。

そのようなリスクを考えると高速に乗った方が安心出来る。

と、言うことで高速に乗った。

 

高速もかなり空いている。

さらに、飛ばす人もそれ程多くなく運転は楽だった。

 

そして、母の好きな場所を示す看板を横目に通り過ぎる。

 

高速を降りた所で待ち合わせて、父と兄に再会した。

父は身体は元気そうだったが、気持ち的にはどうなのか?小さく見えた。

父が小さく見えると言うのは寂しいものだ。

そんな事を思いながらお墓に着いた。

 

うちら以外は誰も居ない。

新しい墓地らしくお墓もまばらだ。

母のお墓に水を掛けて、手を合わせる。

「お母さん、やっと来れたよ。長かったな」

等と話をした。

雨が急に降ってきたので、父と兄との話しもそこそこに、ホテルへと向かった。

夕飯を一緒にする事を約束して一時別れた。

 

そして、ホテルで不思議な事があった。

それはチェックインの時に起こった。

自「本日予約している自分です」と名字を告げると

ホ「自分の母さんですね?」

と、亡くなった自分の母のフルネームを告げてきたのである。

キョトンとしてしまった。

あまりにも驚きすぎて言葉が出ないと言うことがわかった。

動揺しているのがわかった。

テルマンも不振な感じで自分を見ていた。

 

自分はどちらかと言うと珍しい名字なので、同じ名字にはお会いしたことがない。

今回はそれにさらに輪を掛けて母の名前も付いてきたのだから、狐にでもばかされた感じだ。

 

その人に会いたいなとは思ったけど、母では無いことは120%のこと。

不思議な事があるものだと、その夜はずっと気になってしまった。

母が仕組んだサプライズなのだろうか?

なかなか粋なことをしてくれるものだ。

 

その晩はずっと頭から離れなかった。

当然、父と兄にも伝えた。

両方とも驚いていた。

 

そして、朝をむかえて、お墓にもう一度行った。

父と兄も来てくれた。

 

母に線香をあげて、お墓をあとにした。

 

父と兄と話をして、その地をあとにした。

 

今回はホテルでの出会いに全てを持っていかれた感じがする。

 

母の「よく来たね」のご褒美だったのだろうか?

嫌な気分にはならなかった。

また、母の名前を聞けて喜ばしいと思った。

 

 

小さな事に幸せを感じます。

そんな事で?と思われる事に幸せを感じられるなんて幸せだと思う。

 

次のテーマとタイトルは未定・・・次回に続く